山菜
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ワサビのはたらき
特徴
アブラナ科に属する多年生植物で、全国各地の冷涼な山間部の谷間に自生しています。
効用
1. 抗菌性
 韓国と日本のワサビの根、茎、葉のヘリコバクターピロリに対する抗菌性が調べられています。根などのすべての部位がヘリコバクターピロリに対して抗菌性を示しました。抗菌性は葉が最も強く、両国産ともにアリルイソチオシアネート(AIT)は根に最も多いことから、葉の抗菌性の強さは他の成分が関与しているものとしています。
 マグロの赤身(脂肪含量0.006%)とトロ(脂肪含量3.0%)に、それぞれ約100個の腸炎ビブリオを接種し、ワサビあるいはAITを加えてインキュベイトしました。その結果、ワサビとAITは赤身よりトロの腸炎ビブリオの増殖を阻害しました。
ワサビ
2. 抗腫瘍作用
 マウスを発がん物質4-メチルニトロソアミノ-1-3-ピリジル-1-ブタノンを用いて肺がんを誘発させる際に、ワサビからとった6-メチルチオフェニルイソチオシアネート(6MHITC)がイニシエーション段階を抑制して、肺がんを抑制することが示されています。
 6MHITCはヒト単芽球白血病細胞株やヒト胃がん細胞株にアポトーシスを引き起こします。このことは、この化合物が天然の抗がん剤として有用であることを示しています。
 6-メチルスルフィニルヘキシルイソチオシアネートはヒト血小板凝集阻害剤です。また、グルタチオンSトランスフェラーゼ(GST)の活性を強く誘発します。このことは生体分子中のスルフヒドリル基に反応することによって血小板や抗がん活性に重要な役割を果たすことになります。
3. 解毒作用
 発がん物質に対する防御はGSTのような解毒酵素が増加することによります。6-メチルスルフィニルヘキシルイソチオシアネートは抗酸化反応を活性化し、転写因子の限局化を誘発するなどして、解毒経路を活性化します。
料理例
魚のワサビ焼き
山葵…辛味と香りが持ち味
魚のワサビ焼き
 
● 材料(4人分)
魚(サバ、サワラなど)…4切(300g)
(わさび…5cm  長ネギ…1/2本  白ごま…大さじ2 
しょうゆ…大さじ2  砂糖…大さじ1 1/2)
しし唐…8本
● 作り方
1 わさび、長ネギはみじん切りにし、( )内の調味料と合わせる。
2 (1) に魚としし唐を15〜20分漬ける。
3 オーブントースター又はグリルに汁気を切った魚を入れて10分ぐらいかけて焼く。途中6〜7分のところで漬け汁の薬味をのせ、しし唐も入れて更に焼く。
4 器に魚と、しし唐を盛り合わせる。
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