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日本は自然に恵まれています。大陸の東方にある島国で、南北に長く、海辺から高山まで非常に複雑な地形をしています。そのうえ四季の変化が大きいので、日本に自生する植物の種類は大変多く、また、それぞれの形、大きさ、色、成分などは変化に富んでいます。日本人はこれらの植物を独特の感覚やすぐれた技術で利用してきました。長い歴史の中で、日本各地の風土に適した植物が、山菜として今なお利用されているのです。
セリ、ミツバ、フキ、ウドあるいは最近ではたらのめのように、栽培される野菜との境界が不確かなものもあります。一般に、自然状態で自生し利用されるものが山菜と呼ばれているようです。
山菜として利用される植物は多様ですが、ユリ科、キク科、ウコギ科、セリ科などに属するものが多くなっています。それらは、根や花が食用とされるものもありますが、ほとんどはその若芽が利用されていることが特徴であり、春の使者としての山菜の魅力となっています。また、多くが種を播いてから収穫できるまで何年もかかるなど、大量生産に不向きであることが、経済作物とならなかった理由と思われます。
しかし最近では、人気や需要の増大で乱穫され、自然の再生産が追いつかなくなり、姿を消しつつあるものや、心ない採集者のために深刻な自然破壊を起こしている事例が報告されています。また、人気による付加価値のため栽培されるものも多くなっています。
この辺でもういちど、山菜について原点に近いところから考え、優れた食材としての山菜を再確認しましょう。そして現在のブームが単なる趣味や営利の対象で終わらないよう、自然や環境の問題も含めて考えたいものです。 |
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■ 山菜の分類上の位置 |
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アカザ |
オカヒジキ |
アケビ |
ミツバアケビ、ゴヨウアケビ |
アブラナ |
オランダガラシ、ワサビ |
イネ |
ネマガリタケ |
イラクサ |
ウワバミソウ、ミヤマイラクサ |
ウコギ |
ウド、コシアブラ、タラノキ、ハリギリ,
ヤマウコギ、ヒメウコギ |
ガガイモ |
イケマ |
キキョウ |
ソバナ、ツリガネニンジン |
キク
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アキタブキ、アザミ類、オケラ、ゴマナ、ツワブキ、フキ、モミジガサ、ヤブレガサ、ヨブスマソウ、ヨメナ、ヨモギ |
キンポウゲ |
サラシナショウマ、ニリンソウ |
スイレン |
ジュンサイ |
セリ |
アシタバ、シャク、セリ、ハマボウフウ、ミツバ |
タデ |
イタドリ |
ツルナ |
ツルナ |
バラ |
ヤマブキショウマ |
マメ |
カラスノエンドウ、ナンテン八ギ |
ミカン |
サンショウ |
ミズキ |
ハナイカダ |
ユキノシタ |
ツルアジサイ、トリアシショウマ、ユキノシタ |
ユリ |
アサツキ、カタクリ、カンゾウ類、ギボウシ類、ギョウジャニンニク、シオデ、タチシオデ、ナルコユリ、アマドコロ、ノビル、ユキ、ザサ類 |
イノモトソウ |
ワラビ |
オシダ |
クサソテツ |
ゼンマイ |
ゼンマイ、ヤマドリゼンマイ |
トクサ |
スギナ(ツクシ) |
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