日本の毒きのこの種類は200種以上あると考えられます。しかし、毎年、実際に起こっているきのこ中毒事故の内容を調べてみますと、ほぼ10種以内のきのこによって引き起こされ、しかもその大部分は限られた数種類が原因となっていることが分かります。全国的に中毒例の多い種類はツキヨタケ、クサウラベニタケ及びカキシメジの3種で、これらはいずれも消化器系障害型の中毒(嘔吐、下痢、腹痛など)を起こします。
また、死亡事故の多くはテングタケ類に属するドクツルタケやシロタマゴテングタケによって発生しています。毒きのこによる中毒の症状は、種類によって異なります。毒きのこによる食中毒事故を防ぐには、まず、中毒件数の多い種類、及び命に関わるような危険な種類を優先的に覚えることが大切です。 |