ハタケシメジのはたらき
ハタケシメジ
特徴
  北半球の温帯に分布するきのこです。秋に林内や公園、人家の周辺、畑などに多数群がって生えます。傘の径は4〜9cmで、表面は暗オリーブ褐色〜灰褐色、まんじゅう形からほとんど平らに開きます。 ひだは白色〜クリーム色で密。柄は繊維質で表面は淡灰褐色〜淡黄色、上下同大または下方がふくらみます。
  「香りマツタケ、味シメジ」とうたわれたホンシメジと近縁で、シャキシャキとした歯ごたえが特徴です。バーク堆肥(樹皮堆肥)あるいは針葉樹のこくずを用いて栽培されています。
効用
1.免疫賦活及び抗腫瘍作用
 ハタケシメジ子実体の熱水抽出物からイオン交換とゲル濾過により多糖類を分離、サルコーマ180固形がん皮下移植マウスを用いてこれら多糖類の腹腔内投与による腫瘍抑制率を調査した結果、高分子多糖体のβ-1,3グルカンおよびβ-1,6グルカンが高い抑制率を示したことが報告されています。
2.血圧降下作用
  ハタケシメジ子実体の抽出物(冷水、熱水、エタノール)が、肝臓で作られるアンジオテンシンIからアンジオテンシンIIに変換される際にはたらく、アンジオテンシン変換酵素(ACE)のはたらきを阻害することが示されています。
  ちなみに「アンジオテンシンII」のはたらきにより血管の収縮を引き起こすナトリウムの再吸収や交感神経の興奮などが起こり、血圧を上昇させることから、このACEのはたらきを阻害すれば血圧の上昇を防ぐ効果が期待されます。
3.抗糖尿病作用
  ハタケシメジの水抽出物を経口投与することにより、糖尿病モデルマウス(KK-Ayマウス)の血糖値ならびに血清インスリンの濃度は低下することが報告されています。
4.コレステロール降下作用
  ハタケシメジの子実体および熱水抽出物を添加した飼料をラットに投与したところ、血清中の総コレステロール値が低下することが報告されています。
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