Japan Special Forest Product Promotion Association

第21回特用林産功労者紹介

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平成20年5月19日表彰
(於:於:KKR ホテル東京 東京都千代田区大手町1-4-1)

新田 勝正(73歳) 北海道有払郡 作 目 : 木 炭
60年間以上にわたり木炭づく りに従事しており、この間、品質の向上に絶え間ない努力を続け、現在、生産量・品質ともに北海道内で代表する木炭生産者となっている。平成14年には、優 れた技を極め他の模範となっている達人として(社)国土緑化推進機構の森の名手・名人100人に選定されている。また、高齢化や後継者不足などにより木炭 生産者が減少傾向に推移している中、若い人へ技術を伝承し新規参入者の育成に力を注ぎ、道内の他の生産者の模範となっている。
中村 義一(76歳) 岩手県九戸郡 作 目 : 木 炭
50年もの長きにわたり木炭の 生産技術指導に携わり、氏の指導を受けている地域の生産者からの信望も厚く、絶大な信頼を得ている。久慈地域の豊かな広葉樹資源と岩手大量窯の優れた特性 を生かし、技術指導を行い、岩手県内でも有数の木炭生産量を誇る地域づくりに大きく貢献した。また、近年は、小中学生を対象に原木の伐採から築窯、製炭作 業まで一貫した木炭生産体験授業の講師を務めるなど、幅広い普及活動を展開している。
大棒 東治(68歳) 岩手県宮古市 作 目 : しいたけ
当地方の豊富な森林資源を活用 し約25年間乾しいたけ栽培を行ってきた。氏の栽培の特徴は、施設を活用し高品質乾しいたけ生産を実現していることである。県が認定した「しいたけ生産技 術指導地域リーダー」として、高度な栽培技術を地域の生産者に普及定着するとともに、しいたけ産業振興に尽力し、宮古地方を県内有数のしいたけ主要産地に 育成した。また、地域の小学生を対象にした、しいたけ栽培指導を行うなど教育分野に至るまで幅広い功績は多大である。
駒木根 茂(50歳) 福島県石川郡 作 目 : しいたけ
昭和52年より原木しいたけ栽 培に取り組む。福島県きのこマイスターとして、生産者等の指導にあたっているほか、福島県きのこ生産組合連合会の会長として各種研修会や勉強会を開催し、 会員の生産技術の向上に尽力した。また、「福島県安心きのこマニュアル」の検討委員を務め、安心・安全なきのこ栽培の普及に寄与している。さらに、教育現 場との連携や地産地消活動も幅広く展開するなど、県内の特用林産物の生産振興のみならず、地域の活性化にも大きく貢献している。
片岡 一郎(74歳) 栃木県芳賀郡 作 目 : 木 炭
伝統ある黒炭産地で代々受け継 がれてきた炭焼きの7代目として、重労働であった炭焼きの労働環境の改善を目指した開閉式炭窯を考案し、後継者の育成を果たした。また、地元の市貝町木炭 組合長を12年間務め、氏が中心となって製炭技術の向上による高品質な製品づくりに指導的な役割を担い、商標登録や木酢液認証取得など、先を見通せるリー ダーとしての地域への貢献は大きい。現在、全県組織の栃木県特用林産協会理事も務め、県全体の炭焼き活性化に貢献している。
大河原 秀雄(64歳) 群馬県富岡市 作 目 : しいたけ
甘楽富岡地区は県内生産量のお よそ3割を占める一大生産地である。氏は、甘楽富岡農業協同組合の、しいたけ生産者組織である椎茸生産部長をはじめ、各役職を務め生産者の経営安定や販売 促進活動など積極的に活躍し、地区しいたけ生産基盤強化に多大に貢献している。また、群馬県のきのことして、生産から流通、販売に一貫して取り組み、競争 力を強化するため、「群馬県きのこ振興協議会」を設立、初代会長として群馬県きのこの振興のため、県内のきのこ生産者を牽引し、協議会の礎を築いた。
森田 富雄(57歳) 群馬県渋川市 作 目 : しいたけ
本格的なきのこ生産を昭和50 年代に始め、その生産技術と経営に関して研究を重ね、種々のしいたけ菌の特性にあったホダ木管理や、植菌前の原木の乾燥と径級区分による管理、植菌後の透 水性や保湿、通気性を考慮した綿密な管理を行うことにより、品質の向上と所得の増加を図っている。県品評会などで農林水産大臣賞や林野庁長官賞を数々受賞 しており、きのこ生産者の第1 人者として、地域のみならず県の指導者としての活躍は他の生産者の認めるところである。
鹿閒 興屋(67歳) 千葉県長生郡 作 目 : しいたけ
昭和30年から、家業の農林業 に従事して、原木しいたけ栽培を経営に取り入れ、新品種の導入、品質の管理、保冷庫による集荷等に力を注ぎ、良質なしいたけの生産に努めるともに、完全共 撰と品質の厳守、保冷庫による集荷に力を注ぎ、神田東一市場を席巻することとなる。現在は長生椎茸生産組合連合会の相談役として、後輩の指導、栽培技術の 向上に尽力している。また県特用林産振興会の副会長としても活躍し、特用林産の生産振興に大きく貢献している。
高橋 哲男(80歳) 東京都日野市 作 目 : 木 炭
公園等に築窯し、一般市民向け に技術指導を行い、特に簡単なドラム缶方式の窯作りから焼き方までの本を出版(自然にやさしい木炭と木酢液)し、炭焼きを地域に普及させた。クロネコヤマ ト財団からの委嘱で福岡・広島県に障害者向けの黒炭窯の築窯と製炭法、木酢液の採取法とその利用法まで指導した。現在、都立多摩動物公園内に黒炭窯を作 り、炭と木酢液作りを通じて子供たちに火の文化・炭の文化の体験を通して環境教育を実践している。
雲林院 源治(79歳) 神奈川県川崎市 作 目 : 木 炭
森林総合研究所において、木炭 の物性、化学性の基礎研究に長年従事し、多大な成果を上げ、土壌改良など農林業用木炭の利用開発を推進した。退任後は、高度の技術を生かし全国の製炭者、 企業、研究機関、大学、森林組合等に対して技術指導を行う他、東南アジア諸国等において炭焼き、木炭、木酢酢の利活用について指導を行うなど木炭等の普及 発展に大きく貢献した。また、可搬型組み立て式炭化炉等の開発について、特許を取得するなど他の研究者の模範となっている。
加藤 忠也(76歳) 新潟県東蒲原郡 作 目 : しいたけ
長きに亘り、しいたけ原木栽培 に取組み、県の品評会で数々の賞を受賞するなどその技術は卓越している。また、阿賀町において、雲和田しいたけ生産組合を組織し、地域のしいたけ生産の中 核者として生産のみならず、後継者の育成・指導を行うとともに、早くから学校給食へ参入し、現在の農林産物生産・販売のトレンドである「地産地消」を先取 りするなど、地域のしいたけ生産に対する功績は大きい。また、他県にも自ら出向き生産技術の取得や向上の研鑽につとめた。
加藤 寅男(75歳) 新潟県東蒲原郡 作 目 : しいたけ
昭和48年から雲和田しいたけ 生産組合長の加藤忠也氏と共に、しいたけ原木栽培に取組み、ある時は共同経営者として、またある時はライバルとして互いにその技術を研鎖し、卓越した技術 を確立した。平成6年に組織された雲和田しいたけ生産組合では組合長をサポートする副組合長として、自らの生産力の向上だけでなく、後継者の育成・指導を 行うなど、黒子に徹しながら、地域のしいたけ生産の屋台骨を支えてきた功績は多大である。
新 五十八(57歳) 石川県珠洲市 作 目 : しいたけ
夫婦協働生産でしいたけ原木栽 培(生、乾)に取組み、地元産の原木を自己生産し、厳選な選別と良品を定量安定供給することとし、県の乾椎茸品評会で農林水産大臣賞をはじめ多くの賞を受 賞している。また、石川県椎茸協同組合副理事長として、講習会等を開催し、組合員の技術の向上、原木の確保、低コスト生産の推進などに指導力を発揮してい る。また、販売については市場流通のほか、贈答用の受注販売や中華料理店等と契約販売を行うなど地域の生産者の模範となっている。
小澤 万司(79歳) 山梨県北杜市 作 目 : しいたけ
昭和44年から約40年間の長 きにわたり生しいたけ栽培を営んでおり、昭和57年には集落内の農林家6戸で「岩下しいたけ組合」を設立した。氏は組合長として組合員の先頭にたち共同出 荷体制で出荷量の増大と安定化、そして、生産性の向上を実現し、菌床しいたけ栽培の良い見本として地域のしいたけ産業に貢献している。また、しいたけ栽培 だけに留まらず、なめこ、ひらたけ、ヌメリスギタケモドキといった新品種の栽培にも積極的に取り組み地域の特用林産の振興に貢献している。
川上 紀源(61歳) 長野県大町市 作 目 : しいたけ
長年にわたる特用林産物生産に おいて、地域の気候・風土を上手に活用し、常に技術の研鑽に努め、地域の環境にあった方法により高品質のしいたけを生産している。また、指導者として地域 の生産者を取りまとめ、技術の向上を図り活躍しており、さらに、特用林産物の生産を通じて地域住民との交流を積極的に進め、地域の活性化に寄与している。 長野県特用林産振興会等の役職員を歴任するなど、特用林産物の生産振興に大いに貢献している。
水上 鎮雄(85歳) 長野県駒ヶ根市 作 目 : しいたけ
昭和36年から上伊那郡で最初 に原木しいたけの周年栽培を始め、品質の良いしいたけを生産するために各地を視察するなど、栽培方法の研究を重ね、生産技術の向上に努めてきた、生産者の 模範的存在である。地元の上伊那椎茸組合の組合長を務めるなど地域のリーダーとして地域の発展に貢献した。また、地元だけでなく、長野県のしいたけ振興に 貢献した。その活動は子息さらには孫にも受け継がれており特用林産への功労は絶大である。
高羽 功(68歳) 静岡県賀茂郡 作 目 : わさび
非農家から就農後、篤農家に学 びながら栽培技術やわさび田造成技術を習得し、自らの経営基盤を築くとともに、産地に適した優良系統の選抜・普及や苗の安定供給、災害によるわさび田復旧 に尽力するなど、産地発展に寄与した。また、静岡県山葵組合連合会副会長等わさび生産者団体のリーダーとして、中山間地域の主要産業であるわさび産業の経 営安定や発展に大きく貢献した。わさび田造成技術に長け、技術を持つ人材が減少している中、後継者育成にも尽力している。
石井 猛(63歳) 静岡県伊豆市 作 目 : しいたけ
43年の豊富なしいたけ栽培歴 を持ち、静岡県はもとより、全国のしいたけ産業の発展に貢献した。全国の品評会では内閣総理大臣賞1回、農林大臣賞16回を受賞しており、その優れた生産 技術は高い評価を受けている。また、県椎茸産業振興協議会理事を務め、他の生産者への技術指導、若手生産者との交流・研修生の受け入れによる後継者の育成 にも力を入れるなど、しいたけ産業の発展に貢献し、地域のしいたけ生産者の規範となっている。
小山 忠成(60歳) 京都府綴喜郡 作 目 : しいたけ
昭和43年から原木しいたけ生 産に取り組み、地域の気侯に適した種菌やその後の適切な管理方法等の究明に努め、優秀で安定したしいたけの生産に努め京都府生しいたけ品評会においても毎 年優秀な成績をおさめている。多くを出荷する市場での評価も高く、また販売方法にも独自の工夫をこらし、他のしいたけと比較して高値で取引されている。消 費者に対するPR等にも積極的に取り組むなど、しいたけ始めとする特用林産物生産者の中心的な役割を果たした功績は大である。
達富 良二(94歳) 兵庫県豊岡市 作 目 : 木 炭
戦前、戦中、戦後の木炭需要最 盛期において、地域産業として、炭生産の推進に尽力した。炭生産組合を組織し、組合長として組合員の炭窯の築造から生産技術の指導、原木確保のための立木 購入と配給、さらには原木不足を危惧して炭材となる広葉樹の植林なども積極的に行ってきた。また、後継者育成のために研修会を開催するなど当時の地域産業 の活性化に大きく貢献し、94歳の現在も現役で炭焼きを行っており、後進の炭生産者から指導を仰がれる存在である。
三山 清春(47歳) 兵庫県豊岡市 作 目 : しいたけ
昭和57年より原木によるしい たけの栽培をしており、種駒使用で二夏経過での完熟ほだ木で原木一本当たりの量的確保、生・乾しいたけをバランスよく生産して、毎年安定した生産実績を 誇っている。第29回兵庫県きのこ祭品評会では林野庁長官賞を受賞するなど、品質面でもその優秀さは証明されている。また、各種技術講習会への参加等、経 営・技術情報の収集に努め非常に高いレベルでの知識と技術の持ち主であり、長年、地域林業の中核的な指導者として活躍している。
岡川 雄洋(48歳) 徳島県阿南市 作 目 : 竹炭・竹酢液
地域資源の有効活用と併せ、県 内唯一の竹炭・竹酢液の生産組合として県内外へ炭窯造成や製炭技術の研究を重ねた結果、現在では土窯特有の自発炭化した高品質竹炭を安定的に生産できるマ ニュアルづくりを実現し、県内における竹炭・竹酢液生産者の先駆者となっている。また、学識経験者との研究にも積極的に参画するなど、竹炭・竹酢液づくり への情熱は熱く、さらに地域を取り巻く農林業振興にも大きく寄与している。
佐々木 英士(82歳) 香川県木田郡 作 目 : 竹炭・竹酢液
地元の炭づくりの文化や技術を 後世に残したいとの思いから同好会を設立、炭窯を構築して今なお良質な竹炭や竹酢液を生産している。また、「炭」の歴史や活用について熱心に普及啓発に取 組んでいる県内の炭づくりの第一人者である。竹林の整備や竹材の有効利用を念頭においた炭づくりを考え、講演会の講師を務めたり児童・生徒・林研グループ への炭づくり体験を積極的に受け入れるなど地域に多大な貢献をしている。
中村 高明(63歳) 熊本県菊池市 作 目 : しいたけ
しいたけ林家の後継者として息 子夫婦を含め4人の家族労働を主体に年間20,000本程度植菌している。県の品評会で農林水産大臣賞等を度々受賞するなど、質・量ともに県内でもトップ クラスの生産実績を誇り、その経営管理は、他の生産者の模範的存在となっている。菊池椎茸振興会の会長や熊本県椎茸農協理事等の役職を努め、菊池地域のし いたけ振興に大きく貢献し、地域振興への波及効果は多大のものがあり、今後、地域のリーダーとしての活躍が期待される。
永楽 篤憲(72歳) 大分県玖珠郡 作 目 : しいたけ
54年の永きにわたり良品質生 しいたけ生産に努め、高品質で市場評価の高い生しいたけ作りに取り組んでいる。高度な知識及び技術により大分県内の生しいたけ生産者の模範的存在である。 大分県下で最も早く設立された九重生椎茸組合の初代会長として、組合員を取りまとめ、「大分生しいたけ」の先駆者として取り組んできた。さらに品評会では 大分県知事賞を受賞するなど卓越した栽培技術や後継者育成指導においても生産振興に果たす功績は大きい。
小野 祝保(69歳) 大分県豊後大野市 作 目 : しいたけ
良質しいたけの生産に50年の 永きにわたり努め、高品質で市場評価の高い香菇、香信づくりをはじめ、種菌の品種特性に応じた栽培技術や散水施設等の活用の研究を重ね、収量と収益の増大 を図ることで安定した経営体質を確立した。また、生産者グループ「日本一のなば山師になろう会」の会長を務め、会員の信頼度は非常に高い。現在、県椎茸農 業協同組合の監事を務め、当組合が推す増産に向けた取組みや新規就農者の指導にも当たるなど乾しいたけ産業の発展に大きく寄与している。
永嶺 哲男(73歳) 鹿児島県指宿市 作 目 : た け
昭和35年に会社創立以来、国 内産、国外産の竹類を観賞用や造園用として価値を高めるとともに、その増殖技術と栽培技術の向上に努め、全国各地に出荷を続け注目されてきた。生活環境の 改善により安らぎのある暮らしの場を提供できるようにとの理念のもと、神聖な植物の一つである竹類を観賞用等としてその普及、啓発に努めており、教育機 関、研究機関に培養中の竹類を提供するなど、広く社会に貢献活動も行い今後益々の活躍が期待される。
平島 祐一郎(65歳) 鹿児島県薩摩郡 作 目 : た け
鹿児島県初の大型流動式回転炉 及び大型賦活装置による竹活性炭製造に取り組み改善のための努力を続けている。大型の”薩摩窯”による大量のモウソウチク材の炭化は、竹林改良によるタケ ノコ、竹材の生産はもちろん、竹炭・竹酢液使用による人々の生活環境の改善や安心安全な作物の収穫に貢献できると期待されている。竹林は自然災害防止や清 浄な水と空気を提供し、里山を美しく飾り、人々の心を癒してくれるなど、地域社会の活性化に重要な役割を果たしている。

 

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